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ep22
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藤吉君の家は綺麗なアパートの二階だった。
中に入ると極端に物が少なくて最低限生活できる程度の物しかなかった。
「絆創膏あった」
藤吉君が絆創膏を持った手をひらひら振って近付いてくる。
俺はなんとなく擦りむいた腕を出した。
それを藤吉君が覗き込む。
「血は出てないね。でも一応水で洗おっか」
「はい...」
頷くと腕を掴まれて洗面台に向かって歩き始める。
掴んでくる手の力が強い気がした。
藤吉君は洗面台に行って少し考えた素振りをしてから何故かそのまま横にある風呂場の扉を開けて入っていった。
「多田ぁ、服脱いで」
「へ...!?な、なんですか...」
「なんでって...そんなのシャワールームに来た時点で察してよ」
呆れた風にぶすくれる藤吉君になんだか申し訳ない気持ちになって「すみません...」と謝る。
体中汚れてるしせっかくだからシャワーを借りよう。
制服もほこりや砂でひどい事になってるから洗濯機も貸してもらえないか訊いてみよう、と藤吉君を見た。
「藤吉君、洗濯機貸し...」
「ん?あぁ、いいよ」
「..............................」
目の前で白くて彫刻のような体が晒されている。
わぁ、腹筋割れてる...と真顔で現実逃避をしながら凝視した。
「なに見てんの、おれの体なんか変?」
「い、いや変じゃないです...綺麗です...ただなんで脱いでるのかなって...」
「多田と一緒にシャワー浴びるからだけど」
あっけらかんとした態度で答えられた。
男同士だし恥ずかしい事はないはずなのに藤吉君の裸はなんだか見ちゃいけないものに感じる。
...セックスまでしたのに裸だけで照れるのはアレかもしれないけど...ちょっと勃ってしまった。
「藤吉君...あの...」
俺が呼びかけると藤吉君が振り返った。
ズボンが脱ぎかけだ。
「どうしたの......って...」
藤吉君が俺の股間の方を見る。
手で隠してるから見えないけどわかったみたいだ。
いたたまれない気持ちになりながら声を振り絞った。
「ト...トイレ貸してください...」
「んー...」
恥ずかしくて涙が出る。
藤吉君はそんな俺を見て舌なめずりをして言った。
「抜いてやろっか」
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