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ep36
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俺が藤吉君を好きじゃない?
ベッドに寝転がりながら考える。
あれから笹山さんと気まずく別れて茫然自失のまま歩いてたら家に着いてた。
「藤吉君...」
帰ってからずっと藤吉君の事しか考えていない。
今日の夕飯は大好きな肉じゃがで、お風呂も気持ちよくて、課題は簡単で、それで...
それなのにずっと藤吉君の事ばかり考えて嬉しい気持ちなんて湧いて来なかった。
「...どうすればよかったの」
どっと疲れた。
ベッドから立ち上がる。
喉も乾いてないのに水を飲みにふらふらとキッチンへ向かった。
「陸ちゃん、大丈夫?」
「うん...大丈夫だよ...」
自分でも大丈夫じゃない声が出たなと思ったけど親と話す気力もなかった。
ごめん、母さん...
なんだか藤吉君との関係を隠してるのが後ろめたくなって心の中で謝った。
「具合が悪いならちゃんと言ってね、おやすみ」
「うん、おやすみ...」
水を飲んでから自分の部屋に戻った。
寝れる気がしなかった。
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