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決断と俺。
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俺が一人涙を堪えていると、突然ふわりと人真に抱き締められた。
背中に回る手が暖かくて思わず涙が止まってしまった。
「利人、ごめん。本当にごめん。俺、このまま側に居ても守ってやれないし、辛い思いばかりさせちゃうから、それだったら離れた方がいいって、今日思った。でも、利人から離れたくないって言ってもらえてすげぇ嬉しい。幸せ。」
そう言った人真の声は少し涙ぐんでいたように聞こえた。
そして人真の台詞に恥ずかしくて頬を染めれば勘違いしないように釘を指す。
「別に、人真が恋愛感情として好きって意味じゃねぇから。」
その言葉に小さく頷く人真は一旦俺から離れ緩んだ口許でこう言った。
「でも、付き合ってくれんだろ?」
そう言って顔を覗く人真の口角が僅かに吊り上がっていたことを俺は見逃さなかった。
その表情からは余裕が読み取れ、何だかムカついた俺は人真を挑発するような笑みを向け一言。
「惚れさせてみろよ。」
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