アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
27
-
千鶴はまた苦笑して、出された朝食を平らげた後、後片付けを手伝ってから猫達とのんびり過ごした。
俺は寝不足だったから、居間で千鶴と猫達の様子を横になりながら見ているうちに眠ってしまった。
眠っていても千鶴と猫達の声が耳に届いて、それがやけに心地よかった。
誰かと一緒にこんな風に過ごすのはいつぶりだったかもう忘れてしまった。猫達との生活に慣れて、寂しいなんて思ったりしなかった。
けれどこうして自分以外の人間がいる気配を感じるだけで安心する事もあるんだと知った。
きっと俺は寂しかったんだ。その感情すら麻痺するくらいに。
イイヒトなんかじゃない。ただの寂しがり屋なオッサンだ。
「好きなだけここにいていいぞ」
寝惚けたフリして千鶴に言うと、千鶴は「プッ」と吹き出しながら「ありがとう」と答えた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 192