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「ご、ご飯…つくれなくて、ごめん…ね」
「何言ってんだよー波瑠。
体調悪いんだろーそれに夜飯くらい俺が作るっていつも言ってるだろ」
毎日毎日、歩くのもふらふらなのに完璧に家事をこなしてくれる波瑠。
部屋はホコリ一つないし、制服にはきちんとアイロンがかかっている。部活で忙しくて遅い日には9時を回って帰ってくることもざらにあるそんな俺に、美味しい飯と暖かい風呂を用意しておいてくれる。
分担しようと話を持ちかけても「僕が出来るのはこれくらいだよ」の一点張りだ。
「さっ、飯作りいくかー」
「あっッ!ゆ、ゆうくっ!!…お、おろしてっ!」
「波瑠、諦めろー。
立つのも精一杯なんだから、歩くと危ねーし、階段なんてもってのほかだろ」
「で、でもっ!!ぼく、おもい…からっ、ゆうくん…つかれてるから……」
「あのな、お兄ちゃんは毎日血の吐くような練習に耐えて、身体作ってるのな、だから波瑠なんて全く重いって感じないわけさ。
それに波瑠、また軽くなってる。食べられるときでいいから、食べないとダメ」
「ご、ごめん…なさい」
波瑠を持ち上げると本当に軽すぎて、心配とかよりも、もしかしたら波瑠がどうにかなっちゃうんじゃないかって焦りを感じる。
俺の首筋にギュッと顔をうめてる波瑠。
このまま2人で、どこかだれもしらないところに行きたい…な。なんてメンヘラっぽい気持ちを夜飯の献立を考えることで消し去る。
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