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宮内仁
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もう会うこともないと思っていた宮内にはなぜか行く先々で会う。会うたびに声をかけられるから、うんざりしていた。
「お!ひなやん!元気しとるかー?」
「……」
最近では返事することもめんどくさくなって、無視を決め込んでいる。でもこいつはめげずに話しかけてきて、わざと壁を作ったような返事をする。
「宮内先輩、うるさいです」
「なんや、宮内先輩って!仁でええよ、ほら呼んでみ?」
うるさい、
だいたいここ廊下だぞ、もっと周りみろよ、
俺が名前を呼ぶまで離してくれなさそうな感じなので、早く解放して欲しくて名前を呼ぶ。
「じ、仁…」
呼んだのに反応がなくて、顔を見上げるとそこには顔を赤くした仁がいた。
「…雛かわいすぎやわ」
切羽詰まったように言われて困惑する。宮内に言われても全然嬉しくない。
「もういいだろ!?俺行くから!」
「おう!またな雛ー!」
また、なんてねぇよ!
後ろから大きな声で声をかける宮内に毒を吐きながら教室へ戻った。
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