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パートナー
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山根 信幸(やまね のぶゆき)Dom
黒沢 和也(くろさわ かずや)sub
世の中の殆どのD/sパートナーが恋人な理由は人間に性欲なんてものがあるからだと僕は思っている。
僕の性欲が人一倍弱い訳ではないけれど、僕のパートナーには他に恋人が居る。
僕が誰かのglareにやられて学内でkneelしてしまった所から話は始まる。
Dom同士の喧嘩に運悪く遭遇してしまった僕は、そのDom2人のglareにやられてどうしたら良いのか分からなくなっていた。
そんな僕を助けてくれたのが今のパートナーの山根だった。
またまた、通りかかった山根が2人の喧嘩を止めそのまま僕を保健室まで連れてってくれた。
そこで先生にパートナーを早く作れと言われた。
一応、抑制剤は飲んでるけどそれだけじゃ抑えられない本能があるらしい。
それはパートナーを作る事で抑えられるらしいけど、そんな事言われたって居ないものは居ないんだから仕方ないと思う。
困った顔をして腕を組んでる先生にずっと黙って立っていた山根が口を開いた。
「黒沢くんにパートナーが見つかるまで俺がパートナーしようか、先生?」
山根は先生とは元から仲が良いのか凄くくだけた言い方だった。
「だと助かるんだけど、山根くんにはもう恋人が居るでしょ?」
「大丈夫だよ、彼女には黙ってればばれないだろうし。関わってしまった以上俺も黒沢くんの事心配だし」
「そう?じゃあ、お願いしようかしら」
僕を挟んで先生と山根でどんどん話が進んでいく。
「うん」
僕が言葉を挟む暇もなく僕にパートナーが出来るまで山根が臨時でパートナーをしてくれる事が決まってしまった。
少しルールを決めようかって言う山根の言葉で僕達は簡単なルールを作った。
内容は、少し遅めに設定された10時の門限を守り帰った事を報告する事。
元々僕が飲んでいたsub用の抑制剤を飲んだ時に報告をする事。
その2つ。
その為に僕は山根と連絡先を交換した。
あの事件があってから数週間経ったけど調子が悪くなる事もなく普通の日常生活を送っていた。
ちゃんと忘れる事なく毎日山根に連絡も入れているし。
報告と言えど毎日連絡を取っているせいかなんとなく山根との距離も縮まった気がする。
学校で話す回数も増えたし、たまにお昼を一緒に食べるようにもなったし最初は報告だけだったけど最近はなんとなく会話も続いている。
「黒沢くん、今日お昼は?」
「まだ」
「じゃあ、屋上行こ」
山根はたまに強引なところがある。僕の返事を聞かずに、もう屋上に向かおうとしていた。
僕は慌てて朝コンビニで買っておいたパンとお茶を持って山根を追いかけた。
「黒沢くんはなんでパートナーつくらないの?」
山根は彩りの良いお弁当を頬張りながら聞いてきた。
「パートナーの必要を感じなかったからかな?」
パンを齧りながら答える。
本当に今までは抑制剤で対処出来ていたしこれからもパートナーを作る事はないと思っていた。
あの事件があるまでは。
でも今はあの事件に少しだけだけど感謝さえしている。
パートナーの居る幸福感を得る事が出来、sub本来の本能が目覚めて来たのかもしれない。
少なくとも今の僕の体調は万全だし、パートナーも捨てたもんじゃないと今は思っている。
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