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記憶と今と君と。13
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ギュッと握る。
この手から僕の気持ちが伝わればいい。ごめんね…って。
僕ん家を出て右に曲がれば公園が見える。
よく遊んだな…けど僕の一番の目的は違った。公園の裏を奥にずっと進めば川がある。
そこで僕たちは──。
ざわざわと風の音が耳を通り抜ける。
えっ?ここって…。
繋いでた手が離れると離れた先を見る。
「…俺、本当は凄く恐かったんだ。あの時、悠哉に言われた事…。嫌われたって思った」
ズキンと胸が痛む。
「でも後悔した。何も言わずにここを離れた事、悠哉に伝えたい事があったのに言えなくて凄く後悔したんだ…。けどこの7年間に俺は変われた、いや悠哉のために変わろうって思った」
「え…?」
「あの言葉はまだ子供だった俺達には残酷だったのかもな…。あの時は俺は今と違ったからああ言われても仕方ないし。そして偶然親の転勤でここを離れなきゃいけなくなって哀しかった…でも変わってまた悠哉に会おうって思う事が出来た」
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