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「………てかさ、お前帰んないの?」
いい加減眠くなって重くなった瞼を擦りながらそう言うと山田は、
「帰れません」
とにっこり笑って返事を返してきた。
「はぁ………俺ねみーんだけど、どこで寝たら良いんだよ」
頭を抱えてそう言う俺に、
「………床?」
と、山田は本当にふざけた事を抜かしやがる。
しかも、恐らく………いや、確実に山田は本心からそう言っているであろうところが、なんかもうムカついて仕方ない。
「ざけんな、俺の家だぞ。なんで家主の俺が床なんだよ、お前が床で寝ろよ」
「嫌ですよ~。床だなんて………このベッドですら寝心地悪いのを我慢してあげてるんですよ?」
「お前………はぁ~………もう、本当に帰れよ」
「センパイが僕を抱えて僕の家まで送って、家のベッドまで運んでくれるなら帰っても良いっすよ」
山田のその言葉に、頭の中でコイツを家まで運ぶシミュレーションをしてみて………その行程のあまりの面倒臭さに俺は山田を家に帰すことを潔く諦めた。
「ねみぃ………おい、お前転がってもっと奥行け。おら………詰めろ」
シッシッと、まるで虫でも払うように手を動かし、俺は山田の寝ている狭いベッドに
無理やり入ると横にる。
「えっ、ちょっ………狭い、センパイ狭い」
「へーへー………うちのベッドは狭くて寝心地最悪ですよ~っと………」
わーわーと文句を言い募る山田を適当にあしらい、疲れた俺はさっさとそのまま眠りについた。
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