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やはり休憩を挟んだのが良かったのか、スムーズに仕事が片付いていく。
この分だと案外本当に定時で仕事を終える事が出来そうだった。
いや、勿論それは昼休みを返上してまで頑張った努力の甲斐あっての事だ。
皆がのんびりと優雅にキッカリ一時間休憩を取っている間、僅かの時間も惜しんで最寄りのコンビニまでダッシュし、おにぎりを2つと緑茶を手にレジで代金を支払いまた会社にダッシュで戻る。
そうしてご飯片手に黙々とパソコンとにらめっこしたお陰でこうして無事終わる目処が立ったのだ。
「………ふぅ」
そんなに大きな声は出していない筈なのに、俺が一息つくのを隣の同僚は聞き逃さない。
「いやに根詰めてんじゃん。どーしたの?」
ひそひそと声を潜めて聞いてくるそいつに、
「いや、昨日休んだ分はちゃっちゃか自分でやっちゃわないとな~と思ってな~」
と、こちらも小さな声で答える。
「………意外と真面目なのな」
「バッカ、俺ほど真っ当で真面目な人間は他に居ないでしょうよ」
「へーへー、そりゃ大層なこって」
くだらない事を言い合って声を出さずに笑い合う。
それから時計に視線をやり………無意識に山田をチラリと見る。
すると、ふと………一瞬、こちらを向いた山田と視線が絡む。
俺は慌ててパソコンに向かい、視線をキーボードに落とした。
………顔が、熱い。
ただほんの一瞬、目が合っただけだというのに自分でもびっくりするくらい………体が火照っていた。
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