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冷めていく心とは裏腹に、体は熱くたぎる。
「山田………っ」
理性が告げる。
止めろ、止めろと、冷静な俺が頭の中で警鐘を鳴らす。
虚しい行為。
「センパイ、凄い………ンッ、アイシテル。センパイ………アッ………あぁっ」
俺の上に跨がってよがり、快感を貪り恍惚に浸りながら、心のない愛の言葉を山田は吐露し続ける。
いっそ、このままヤリ狂って腹上死でも出来たなら幸せなんだろうか。
それともこのまま、繋がったままコイツの細長い首筋を両手で掴んで絞め殺せたなら、この満たされない心は満たされるのか。
猟奇的な思考が俺の頭を支配し、行為に集中する事が出来ない。
ニヤリと、山田が妖しく嘲笑う。
「アイシテル」
セクシーな桜色の唇が、意味のない言葉を甘く象る。
後ろに反らしていた上半身を屈め、その艶やかな唇が俺の唇に触れた。
「………っ」
堪らず俺は欲望のまま、その唇に噛みついた。
コイツの全て………体も心も、全てそっくり自分の、自分だけのモノにして独占したい。
支配したい。
スルリといつも、コイツは俺の腕を掠め何処かへ行ってしまう。
近くに居るのに、今、確かに俺はコイツと深くまで繋がっているというのに、絶望的なまでに俺と山田は離れている。
もしたかしたら、このまま一生………俺はコイツと寄り添う事はないのかも知れない。
望みなんか、端から無かったのかも知れない。
………ならばせめて、今だけは。
淫らな山田の、男の癖に少し括れた細腰に手を添えて俺は思い切り下から突き上げる。
甘いとは言えない、ねっとりと執拗なディープキスをしながら………自分の痕跡をコイツに遺すように、一番奥の最深部、深く深く突きたてた奥底に白濁とした欲望の証を放った。
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