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それは書類を終わらせ、コーヒーを飲んで一息ついていた時だった。
「センパイ、本当にありがとうございました」
そう言って無邪気に笑う山田に、俺は素っ気なく、
「いや、俺は何も………あー、お前仕事できるんだから今度からは気をつけろよ?」
と返事をする。
てっきり「すみません」とか「わかりました」とかそういう答えが返ってきて、それで話は終わりだと思っていたのに………山田の口から出てきたのは、思ってもみない言葉だった。
「はい。勿論です………ってか、わざとミスしたんで、もうこんなことはありませんから安心して下さい」
「………………は?」
多分、その時の俺はすっげー間抜けな顔をしていて、手に持っていたコーヒーを落としそうになって、でも落とさなかった俺は偉い………なんて思いながら、いやそうじゃねぇだろって自分で自分に突っ込んで………………………とにかく、混乱してしまっていた。
「は?何、え………お前何言ってんの」
「僕、センパイのことが少し気になってて………」
じりじりと詰まる距離、近付いてる山田に俺は気付かず、ただ呆けていて………。
「左利きって、なんかエロいよね?」
山田のその言葉にはっとした時には、もう唇を塞がれて、ふんわりと漂うなんとも言えない良い香りに、あぁ………フェロモンって、こういう匂いなんだな、なんて妙に冷静に納得して、俺は山田を受け入れてしまった。
そして唇を離した山田の口から飛び出した言葉はまたとんでもないもので………
「ねぇ、センパイ………セックスしようよ」
俺は何も言えず、ただアホみたいに生唾を飲み込むことしか出来なかった。
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