アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
雨降る朝 2
-
冬生side
目が覚めると雨が降っていた。
雨が降っている日は、僕の兄さんの事を
どうしても思い出してしまう。
雨の日しか思い出せないのは
兄が、催眠術に失敗したせいだろう。
雨の日だけ思い出す記憶では、
今までの事を全て思い出す事が出来た。
兄は僕が辛くなりすぎないようにと
幸せだった時間を忘れるように催眠術をかけて
思い出せないようにした。
「あの子、きっと泣いてる」
「うん…。会いに行こっか……」
催眠術をかける時の兄の顔が忘れられない。
あまりにも辛そうで
泣きそうな顔をしていたから…。
幸せな、兄さんと過ごした時間を
兄は残酷にも奪い取った
それでも僕は、兄を恨む事ができなかった。
兄のおかげで僕は黒と会えた。
僕がここに居られるのは、兄のおかげなのだ。
兄さんたち元気かな…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
88 / 292