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雨降る朝 6
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冬生side
約束の場所は、今いる所から近い公園だった。
着いてみると兄さんはすでに着いていて
怖いお兄さん達に追いかけられていた…。
怖いけど、兄さんのことを助けたくて
黒の服をクイクイっと引っ張ってみる。
「白〜?どうしたの〜?」
「に…、さん…。に、さん!」
「「…えっ?」」
いつの間に来たのか、春人さんもいて
黒と一緒に声をあげた。
その声は兄さんにも届いたみたいで
こっちに向かって走って来る。
久しぶりの再会に嬉しくなってぎゅっと抱きつく。
兄さんも、抱き返してくれて
心がぽかぽかと暖かくなるような気がした。
「兄さん、兄さん。会いたかった…」
「うん、うん!会いたかったよ」
そうしていると、急に声をかけられて
びっくりして兄さんとほぼ同時に振り返った。
「お前、情報屋のクロか?」
「君は誰かな〜?」
「生憎、お前らに名乗る名は 持ち合わせていない」
黒いフードのついた大きなパーカーを着た青年。
怪しさ満載な格好をしていて、なんだか怖い。
名前を聞いても応える様子は無くて、すごく怪しい。
「君が、冬都か?」
その声は、
悪魔の笑い声のように冷たく心に響いた…
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