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8、
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とりあえず、机に押し付けられて汚れた頭をどうにかしよう。
そう思って、近くにあった水道で頭を洗った。
「……………冷た…」
それもそのはず。だって今は、11月の半ばだよ…それでただの水は冷たいよ。
頭についたペンキは何とか取れた。よかった…
「よし。次は机を綺麗にしなくちゃ…」
とりあえず、水をかけてみる。でも落ちない…乾いちゃった……頭洗うのそんなにゆっくりだったかな……?
「あ、いいところにたわしがあった」
僕は、そのたわしを使って机を磨いた。でも、そんななかなか落ちてくれない汚れに苦戦して、何とか机が綺麗になった時には午前中は終わっていた。
僕が机と椅子を持って教室に戻ると
「おおー孝介くんちゃんと机綺麗にできたんだ!」
と、佐野くんが言ってきた。
「じゃあ、ちゃんと綺麗にできた孝介くんにはぁ、ご褒美あげないとね!何がいい~?」
え?何でもいいのかな…?
何でもいいのなら………
「……今…日は、……殴らな……いで…………」
お願い。今日だけでもいいから。
「うーん…いいよー!」
え?
「いいの…!?」
「うん!いいよぉ」
やった。嬉しい
今日は痛い思いしなくて済む!
「殴りはしないよ」
そう、佐野くんが小さな声で言っていたのを喜んでいた僕は聞いていなかった。
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