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68《祐樹side》
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乾杯をして1時間くらいたっただろうか。
山盛りあった肉は、もう見る影もない。
ふと周りを見渡すと、伊吹と田村さんは副社長と、龍と拓人は社長と、それぞれ話し込んでいた。
「…ん?…あいつは…」
さっきまでフルーツをパクパクとつまんでいたあいつの姿が見当たらない。
俺はなぜか、少し気になったので社長に一声かけて家の中を見て回った。
…リビングにも、キッチンにも、トイレにもいない。
「2階…か、」
うろうろしていると、階段が目の前に現れたので、登ってみることにした。
…~♪
「…鼻歌?」
どこからか、微かに誰かの鼻歌が聞こえてくる。
俺はその声に誘われるように、廊下を進んでいった。
…1つの部屋の扉が10㎝ほど開いている。
何故か気づかれてはいけない気がして、そっと覗いてみると、そこにはバルコニーで鼻歌を歌っているあいつの姿があった。
その背中は、聞こえてくる声とあいまってか、羽が生えていて今にもふわふわと飛んで行ってしまいそうな、そんな気がした。
不覚にも、俺は見惚れていたんだ。
「…んふふ…きれーだなぁ…」
突然あいつが空へと手を伸ばしながら、手すりから身を乗り出した。
俺は息を殺して隠れていたことを忘れ、衝動的にあいつのもとへと走る。
「…ぅわッ!」
「、おい!、何やってんだ!!」
俺はあいつの腰を抱え込み、バルコニーの中へと尻もちをついた。
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