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さっきの薬が効いてきたのが自分でもわかる。
全身が敏感に感じて少し動かすだけでも辛い。
変な声も出てしまうし制御ができない。
頭もあまり回らないけど相沢明弘にまた迷惑をかけているのだけはわかる。
それと要もいることもわかる。
苦し紛れにベッドのシーツを掴んで我慢をする。
「っはぁ…ぁ…っ、」
吐息が漏れて、体が快感に支配される。
何もこういう経験がなくて、すごく怖い。
この快感の感覚が自分をおかしくさせそうで、怖くて自分の手を思いっきり噛んで快感を痛みで忘れようと思った。
痛みがあれば少しはこの快感を我慢できるだろうと思っていた…
ガッ
自分の手を噛んだ。
「!っちょっとバカ!」
「っ…、何、やってんですか…」
と言われて初めて自分の手に痛みがないことに気がつく。
でも生暖かい感触は口の中にあって血の味がする。
「、…!!」
言葉が出なかった。
「椿、その手を離して!」
要に言われやっと理解した。
自分は相沢明弘の手を思いっきり噛んでしまったのだ。
血の感覚が口の中に広がっていく。
たぶん自分の手を噛もうとした椿をやめさせるために庇ったのだろう。
謝ろうと思ってもおかしな声が漏れてその言葉がなかなか出せない。
「っ…、ごめんな、さっ、っはぁ…」
「っ…大丈夫です。」
明弘さん、絶対相当痛いはずなのに…
ゆっくりと口を離して流れていく血がうっすらと見える。
相当深く噛んでしまった…
「明弘、さん…」
要は悔しそうな悲しそうな顔で相沢明弘を見る。
「っ…、とりあえず… 隼人を呼びますね…」
「っ!…、はぁっ、」
そういえば、相沢明弘には光岡隼人と付き合っていると嘘をついている。
だから彼は気遣って光岡隼人を呼ぼうとしてくれていんだ。
この間抱かれたのかと聞かれた時何も答えなかったのだから明弘の行動は確かに間違ってはいないけど、これ以上苦しい思いをしたくなかった。
相沢明弘にも、光岡隼人にもひどいことをしている。
「っいいっ…ですっ、んっ、…呼ばないっでっ…」
「でも、そのままだと辛いですよ…」
「っんぁ…はぁ、っべつ、に…っ…いいです…」
「明弘さん、後は椿を任せてもいいですか?呼び出されたので急用ができて…」
本当は要は二人っきりにはしたくはなかったけど父に呼び出されたなら逆らうわけにはいかず、仕方なく部屋を出て行く。
「はい…」
ガチャと扉が閉まって部屋にはベッドで倒れて敏感になっている椿と相沢明弘…
普通ならもうとっくに襲っているはずけど相沢明弘は違う。
「やっぱり呼びます。」
「ちがっ…」
本当は付き合ってなんかいない…
「っ椿さん…」
さっき自分が噛んだ手を朦朧とした目でみると大量の血が流れている。
それが悲しくて悲しいのに快感だけだあって涙が出る。
「嫌っ…」
相沢明弘はそんな自分の手なんか御構い無しに椿の側にいて携帯を片手に持っている。
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