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-69- 秋原家
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「っ…くるっ…し…」
椿はかれこれ数時間くらい部屋で倒れている。
もう意識が朦朧として来て吐き気がひどい。
早く気を失えば楽なのに…
椿はどうしても意識を手放したくてしょうがなかったからあることをしようとした。
痛みが感じやすいから強い痛みを与えればとさっきの薬を大量に自分に投与した。
昔から注射の打ち方はちゃんと医学的に学んだからわかっている。
だから本当は一定の量を超えたらいけないということもわかっているけどもう、大切なものを守ることができるのなら自分の体なんかどうでもいい。
そう思って注射を打つ。
「っ、!ッ、…ァ、あ…、っ…」
痛みが全身を駆け抜けるようにさらに酷くなって椿はようやく意識を手放した。
バタンッ
床に残るのは椿の涙の跡。
それでも声なんか上げたりすることはできなかった。
弱みなんて絶対に見せてはいけない。
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「ねえもう流石にもう椿を返してもらってもいいじゃん。」
陸は不安そうにずっと座っている。
「はっ椿なんか俺は知らないよ。あんなやつ。」
要はざまぁといった顔で笑う。
「相変わらず猫かぶりだね。そんなこと言わないでくんない?いい加減その僕と俺って人によって使い分けないでくんない?」
「知らないよ。そんなこと。」
「もう耐えらんない。俺椿を助けに行く。」
「やめときな。捕まってまたここに戻るだけだよ。」
「いいもん。何度でも脱出してやる。」
「威勢がいいのも今の内。ていうか俺たちはさぁ、実際あいつがどんな躾をされてるかわかってないよね。」
「…」
「もしかして性的な…「それはないね。だってそうしたら椿はもっとそういうことにトラウマを持つか、慣れているはずだよ。でもそんな様子は一切ないから。」
「はいはい、冗談、冗談。」
「じゃ、俺行ってくる。」
「バイバーイ」
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