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優太と誠②
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「確かに、お前は優柔不断な所があるし、多少はウジウジしてる所もある。だけど、お前は・・・あの跳び箱の授業の後、必死で練習して跳べるようになっただろうが。」
その言葉を、誠の口から聞いた時、僕は夢を見ているのではないかと思った。
ーーー他人に、ほとんど無関心な誠が僕が跳び箱の練習をしているのを見ていてくれたなんてーーー夢にも思わなかったのだ。
「自分を卑下するな。お前は決して情けない奴なんかじゃない。それが分かったなら、想太と仲直りしてこい。お前になら出来るから。」
「・・・誠、あ、ありがとう。」
「・・・別に。」
激励ともとれる誠の言葉聞くと、僕は嬉しさのあまり満面の笑みを浮かべて、礼を言う。
誠が普段通りに、ぶっきらぼうな口調で呟くのを耳にすると、僕は想太と仲直りをするために部屋から出て行った。
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