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ゴブリンとオークの村②
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「つまり・・・俺や青木はゴブリンやオークと共に、この村で一緒に暮らしているという事だ。」
「ったく・・・サカセンの野郎が、あの噂を試してみないかって言ったせいで、面倒なことに巻き込まれちまったぜ!」
若干、目を輝かせてどことなく楽しげに坂本先生が僕達に言うと、その横で青木が盛大に溜め息をついてから呆れたように呟く。
ーーーと、そこで・・・この村に来てから気になっていた事を坂本先生や青木に尋ねてみる。
「・・・あの、坂本先生や青木は前にいた所に戻りたいとは思わないの?」
自分で坂本先生や青木に尋ねておいて何だが、これは僕自身に対する問いでもあった。
ーーー僕自身、この世界に来てからというもの、前にいた所に戻りたいとは、今まで一度も思わなかったからだ。
《前にいた所に戻りたいって思ってなかったのは・・・どうしてなんだろう?これも、知花のせい?》
「優太、何を言ってるんだ?こんなに素晴らしい世界にいるんだ。前にいた所に戻る必要なんて・・・ないだろう?」
「この世界には、前にいた所にはなかった素晴らしい生き甲斐がある。可哀想なゴブリンやオークを救うという素晴らしい生き甲斐が。」
子供のように悪戯っぽく笑いながら、坂本先生は僕の問いに答える。その坂本先生の様子を見て、少し違和感を覚えたのは僕の気のせいなのだろうか。
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