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王宮へ②
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「・・・・・・っ!!」
ふと、僕と目が合った男が一瞬だけ動揺したような表情を浮かべる。
「ナギ・・・この人間が怪我をしてるのは、お前のせいか?」
「その通りだよ、サン。ナギが失敗したせいで、マコトの恋人くんに怪我させちゃったの。きっと、シリカ様に怒られちゃうね。」
「うるせぇな・・・ミスト!てめえは黙ってろ。」
エルフ達の会話についていけず、困惑した表情を浮かべながら、僕は隣にいる誠を見つめる。すると、誠が僕に目配せしてきた。恐らく、今の隙に逃げようと考えているらしい。僕はエルフ達に気付かれないように、コクッと軽く頷く。
そして、なるべく音を立てないように扉へと向かおうとした。
ーーーしかし、
「まったく、忌々しい裏切り者の人間よ・・・一体、何処へ行くつもりだ!?」
ナギやミストには気付かれていなかったようだが、サンは違ったらしい。冷たい氷の様な声で、僕と誠へと言い放つとサンが僕らの方に歩み寄り、何故か僕ではなく誠の体を蹴ったのだ。
誠は、そのまま床へと崩れ落ちてしまう。
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