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王宮へ④
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あれから、僕は魔法が使えるというサンのミストから回復魔法をかけてもらった。
どうやら、サンは三人のエルフのリーダーはサンらしい。
ナギはサンが命令を出すと、ふてくされた表情を浮かべたが、ミストはサンには従順らしく、すぐに僕の腕の傷を治してくれた。
そして、不本意ではあったし納得も出来なかったが、僕はサンの命令に従って王宮へ向かう事にした。
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王宮へ着くと、門の前で二人の兵士に出迎えられる。兵士達は怪訝そうな表情を浮かべながら、部外者である僕らを見つめてきたが、恐らくサンの手下なのか僕らの側にサンがいる事を確認するなり、慌てて恭しく敬礼をしてから僕らを王宮へと通してくれた。
王宮の中は見るからに、高価そうな家具や絵画などで溢れていた。しかし、ある絵画の前を通り過ぎようとした時に、ふと絵画の方から視線を感じた気がして動揺しながらも、その絵画へ目を向ける。
「・・・・・・っ!?」
ふいに、その絵画に描かれている子供の目が瞬きをした事に気づくと、僕は動揺し過ぎて思わず尻餅をついてしまった。
「・・・第二王子殿、悪戯も程々になさってください。命令通り、裏切り者の人間達を連れてきました。」
すると、尻餅をついた僕に気付いたサンが瞬きをした絵画を一瞥してから、深く溜め息をつきつつ呆れたように言い放つ。
「・・・ちっ・・・これだからエルフはつまらないよ。シリカの楽しみを奪うつもり?」
そして、退屈そうな表情を浮かべながら絵画の裏から子供が出てきたので、僕は再び驚いてしまった。
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