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届かぬ声②
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「そ、そんな事を想太くんが言ったからって……………オレの計画は止めないからね。でも、まあ……今日はシリカのみっともない姿を見られたから、とりあえず満足したし、これくらいにしておいてあげるよ。」
「ま、待ってよ……お願いだから、ボクの話しを聞いて!まだ、知花に言いたい事があるの………。知花、ボクは……………君に見せたいものが………」
知花が、フッと笑みを浮かべると椅子から立ち上がり、シリカを凌辱していたオーク達に命令するかのように目配せしてから、複数のオーク達をゾロゾロと引き連れて部屋から出て行った。
自分の言いたかった言葉が、知花に届かず、想太は声を押し殺して、止めどなく涙を流すが、ふとズボンのポケットに手を入れる。
そのポケットには、想太がいつか知花に渡したいと思って、知花が転校してきた頃から持ち歩いていた物が入っている筈だった。
「な、ない…………知花に渡そうと思って大切に持っていたのに…………」
ズボンのポケットの中に入っている筈の物がない事に気付き、想太は尚も檻の中で悲しく呟くのだった。
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