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王宮の外へ②
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「そうとも限らないって…………どういうこと?」
「その白い花は、マコト達が前にいた世界の物じゃなくて、この世界に咲いていた花だと思う。でも、その白い花は元々希少な花で、正直、ミスト達もどこに咲いていたかとか、その花の名前とか覚えていないんだ。ただ、その花に詳しい奴に心当たりがあるから、そいつをあたってみれば、何か分かる……かも………」
僕が、ミストに淡い希望を抱きながら尋ねると、淡々と僕の質問に答えてくれる。しかし、ここで一つ、疑問が浮かび、僕は再び不思議そうな表情を浮かべながらミストへと尋ねる。
「ちょっと待って…………この世界にしか咲いていない白い花の栞を、どうして想太は大切に持ってて、それを絵本に挟んていたの?僕達は、向こうの世界にずっと住んでいたはずなのに…………」
「ああ、それは……………」
ミストが、一旦、言葉を切る。
「ユウタ、ソウタ、マコト…………君達は、元々は、この世界の住人だったんだよ。まあ、とある理由で……向こうの世界に飛ばされたんだけど。よくよく考えてみれば、記憶まで改変できるって、すごい事だよね~…………」
呆気なく答えるミストの言葉に、僕は言葉を失ってしまった。
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