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王宮の外へ④
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「…………仕方ねえな。魔法は、あまり使いたくなかったんだけど、こうなった以上は、そうも言ってられねえな。おい、お前ら……怪我したくなけりゃ、ちょっと俺様から離れてろよっ……!!」
僕達が、どうやって牢屋の檻の中から出るかという事を考え、お手上げ状態だった時、ふいにナギがため息をつきながら憂鬱そうに呟いた。
――――そして、
ナギは、僕達が自分から離れたという事を確認すると、スウッと息を吸い込みんでから、
「@@$+%%&+*&*!!」
――――ボォォォッンッ!!
以前に、ミストが唱えていたのと同じように、僕には訳の分からない言語でナギが唱えると、檻の鍵がかかっていた部分が、大きな音をたてて爆発した。
ずいぶんと大胆なナギの行動に、僕や誠は驚いたような表情を浮かべていたが、サンやミストは、そんなナギの行動に慣れているのか驚いたような素振りも見せないため、何だか僕はおかしくなって、思わず笑みを浮かべてしまった。
「何が、おかしいんだよ?あれこれ考えるより、こうする方が早いだろうが!」
「ん~………確かに、こうして鍵を壊しちゃった方が早いよね~。それに、ナギは早くシリカ様を助けたいんだよね~?」
「そうそう…………って……シリカの事は関係ねえだろうが。」
その、ナギとミストのやり取りを聞きながら、僕は、誠とサンと共に一足先に牢屋から出て、警戒しつつも、辺りを見渡す。
やはり、牢屋には僕らしかいないらしく、気味が悪いくらい静かだ。
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