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再び、酒場へ ※誠視点
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「本当は、すぐにでも……あなた達に料理や普通のお酒を振る舞ってあげたいところだけど、それよりも、この男の子とウィリアムの看病が先だわ。このままじゃ、二人は凍え死んじゃう。」
「実は、ワタシの酒場は宿屋もやっているの。セイレーンを倒してくれたお礼に
、この子の体調が良くなるまで特別に無料で泊まらせてあげるから泊まっていって。」
長い時間、海の中でセイレーンに捕らえられた優太とウィリアムは気を失ってグッタリしていて、しかも体が氷のように冷たくなっている。
―――このまま何もせずに放置しておけば、ティーナの言うとおり、二人の命が危ない。
俺と3人のエルフ達は、心の中で申し訳なく思いながらも、ティーナの言葉に甘えさせてもらい、酒場へと泊まることになったのだった。
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《ティーナの酒場・二階の一室》
あの後、俺と3人のエルフ達は、ティーナから酒場の二階の宿泊部屋へと案内された。ティーナから、二つの部屋へ案内されたが、一つの部屋は3人が泊まれる大部屋で、もう一つの部屋はベッドが一つしかない個室だったため、必然的に俺と気を失ったままの優太はベッドが一つしかない個室へと泊まる事になった。
――――ガチャッ
気を失ったままの優太の体を落とさないように抱えながら、慎重に部屋の扉を開ける。
そして、窓際にあるベッドへとゆっくりと歩いていき、優太の体をソッと横たわらせる。
『…………優太、お願いだから……目を覚ましてくれ!』
俺は、切に願いながら氷のように冷たくなってヒンヤリとした優太の頬に、優しく手を添えたのだった。
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