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目覚めの朝①
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―――何だか、長すぎる夢を見ていた気がする。
―――その長すぎるけれど心地のよい夢の中には、ずっと僕の愛しい人である誠が出てきて、いつもなら絶対に見せないような穏やかな笑みを夢の中の僕へ向けていた。
『…………夢の中だけじゃなくて……現実でも……あんな穏やかに微笑む誠が見てみたいのに……』
そう思いながら、ゆっくりと目を覚ました僕だったが、最初にうつった光景にドキッと心臓が飛び跳ねる程、驚いた。
何故か、僕の手をギュッと握りながらスヤスヤと眠る誠の姿がうつったからだ。
一瞬、まだ夢の中だと思ったが、僕の手をギュッと握る誠の手は温かくて、それが現実だということを物語っている。
愛しい誠が、僕の手を握っているということに、僕の心臓はバクバクして、顔はカアッと真っ赤になり、熱くなる。
「あ、マコトの恋人くんも目を覚ましたんだね……おめでとう。マコトが必死で看病してくれた甲斐があったじゃん!それにウィリアムっていう男の人も目を覚ましたみたいだよ……良かったね……って……もしかして、お邪魔かな?」
僕が、すぐに誠から離れるべきか、それともこの夢の中のように心地のよい状況を、もっと楽しんでいようか真剣に迷っていると部屋の外からミストがやってきて、まるでイタズラっ子のようにニヤニヤしながら僕へと言ってきたのだった。
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