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ホームリンク
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その日は、元々のヴィクトルのホームリンク、
僕の新しいリンクへ向かった。
電車で数駅のところだった。
とりあえず挨拶をしたけど、
ここってきっとすごいリンクなんだと、
一瞬でわかった。
ヤコフコーチをはじめとする有名なコーチもいて、
選手だって、そうだ。
シニア1年目でグランプリファイナル優勝の、
ユーリ・プリセツキー。
あまり目立ってはいないが、実力はある
ギオルギー・ポポーヴィッチ。
女子シングルの世界ランク3位の、
ミラ・バビチェヴァ。
などなど…
もしかしたら僕は、
すごいところに足を踏み入れてしまったのでは…
「へぇ、この人がヴィクトルのお気に入り、ねぇ…」
「えっと…ミラ、さん…?」
「ミラでいいわよ。あなたの方が年上じゃない。
それに、リンクメイトでしょう?
性別違うからライバルになることもないし。
そういえば、ユーリが2人になっちゃったから、
私もユーリのこと、ユリオって呼ぼうかしら。」
「はぁ!?ふざけんなよミラ!」
「えっと、ユリオも、ミラも、よろしく…?」
「こちらこそ、よろしく。」
「俺はよろしくするつもりはねぇ。」
「あらあら、世界選手権で負けてから拗ねちゃって」
ミラが意地悪く笑う。
ユリオは前からこんな感じだから、
とりあえずやっていけそうだ。
「ヴィーチャ。久しぶりだな。」
「あぁ、ヤコフ。最後の1年だけど、よろしく。」
あ、ヤコフコーチ…
そっか、ヴィクトルはヤコフコーチの元で復帰だもんね。
きっとあの2人の間に僕は入っちゃいけない。
これから、ここでやっていくんだ。
そう思うと、気が引き締まる。
デトロイトにいた時よりも
選手のレベルが高い中で練習できる。
ここでなら、もっと上までいける。
そう思えた。
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