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「うっ………」
シエルはガンガンと痛む頭を抑えながら顔を上げたが、手足と首には枷が嵌められ、鎖で繋がれて檻の中へ収容されていた。
ニヤニヤとガラの悪そうな男たちがシエルの檻の前にしゃがみ、舐めるような目で全身を見た。
こいつらが自分を攫った奴らかと、シエルはキッと男たちを睨んだ。
「そんな威嚇しないでよ。せっかくの美人が台無しだ。しかし、可哀想にな〜。お前はあのジジイに1000万で売られたんだよ。しかも女だと思ってたら男だったなんて、俺たちも騙されたもんだ」
人攫い屋はケラケラと笑い、檻の中へ腕を伸ばし、無抵抗なシエルの太ももをツー…となぞった。
抵抗できないシエルは男の腕に唾を吐く。
「てめぇ!!!」
「おい、待て。商品だ。傷物にするな。」
逆上した男がシエルを殴ろうと檻を開けたが、もう1人の男がそれを制した。
そしてジッとシエルの瞳を見つめる。
シエルはバレてはいけない、と目を逸らしギュッと瞑ったがそれはもう遅かった。
「君、カラーコンタクトしてるね?悪いけど外させてもらうよ」
「嫌っ!だめ!!!」
「暴れないで。下手すると失明するよ?」
グッと顔を押さえつけられ、瞳に指が伸ばされた。
ブルーのカラーコンタクトが目から外され、そしてシエルの本当の瞳の色を見た男たちは感嘆の声をあげる。
「なんて綺麗な瞳。……………待てよ、翠と紅のオッドアイ?こいつもしかして、消えたランベリク家の第一王子じゃないか?」
「は?マジっすか?!こいつもしかしてすごく高値で売れるんじゃ?!」
バレてしまった。
ペリグレットに復讐をできないままに奴隷になるのか?
シエルが舌を切るか迷っていると、それに気づいた人攫い屋はシエルの口に詰め物をした。
「舌を噛まれて死なれると困るからね。君はペリグレットにある1番大きなオークション会場で売り捌くとしようか。どんな値になるか楽しみだよ」
ペリグレット…!!!
シエルはあわよくば逃げ出して、ペリグレットを支配する国家の王を殺してやろうと決意した。
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