アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
その次の日の晩も兵士達はシエルの部屋に訪れ、媚薬を飲ませてシエルを犯した。
遠征四日目の晩、ペリグレットは見事戦争に勝利して領土を広げて帰還した。
ガチャ…と部屋の扉が開き、シエルはぼぅっと扉の方に視線をやった。
カツンカツンと響く足音も、美しくスッと伸びた背筋も、そして暗闇の中でもギラリと光る眼光も。
(あぁ、アルベールだ。)
シエルは早くその体に触れたくて、そろそろと腕を伸ばした。
アルベールがベッドの縁に腰掛けてすぐに、シエルはアルベールの腰にギュッと抱きついた。
「アル様っ………!!」
奴隷のくせにと押しのけられてもいい。
汚い、近づくなと罵られても構わないから今だけはアルベールの温もりで安心したいとシエルは手を離さなかった。
目から溢れるシエルの涙がアルベールの服に染みを作って消えていく。
「どうした、シエル」
たった四日間、城を開けただけでここまで弱ったシエルを少し不思議に思ったアルベールは理由を聞いたが、シエルは頑なに首を振り、無言を貫いた。
「シエル、答えろ。」
本当は言いたい。
貴方以外に体を許してしまったと。
貴方以外の愛撫に感じてしまったと。
こんな汚らわしい自分を許して欲しいと。
シエルは震える唇を噛んで、アルベールを見上げながら答えた。
「アル様がいなくて……、寂しかったです」
本当は嘘なんて付きたくないのに、真実を知ったアルベールに嫌われるのが怖くて、シエルは本当のことは何も言い出せなかった。
黙り込んでしまったアルベールに怒ったと勘違いしたシエルはアルベールから距離をとってそろそろと脚を開いた。
「アル様っ………、挿れてください……」
他の男に犯された気持ち悪さを払拭して欲しい一心で、シエルは自分で恥部を晒しながらアルベールに懇願した。
しかしアルベールはベッドから立ち上がり扉の方へスタスタと歩いてこう言ったのだ。
「今回の遠征でもう一つ落とせそうな国があった。あと三日は帰らないから今まで通りここで待っていろ。」
どんどん遠くなる背中にシエルはまた来るであろう悪夢のような未来に絶望した。
無意識にシエルの涙が頬を伝った瞬間、アルベールは振り向いて冷たい声で言葉を放った。
「何度も言うが俺以外に抱かれるのは許さないからな」
そして次の日の朝、たくさんの兵を連れてアルベールは再び遠征に出て行ってしまった。
シエルは眠れないままずっと窓のそばで門を眺め、アルベールが出陣するのを見つめていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 280