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おとずれ 2
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K side
まだ目を覚まさないフジと、ようやく泣き止んだヒラが部屋の隅で眠っている。
こーすけは二人に毛布の代わりに自分の制服をかけていた。
「...こーすけ、お前は大丈夫だったか...?」
「当たり前だろ?全然大丈夫」
「そう...ならよかった」
大丈夫じゃなさそうなのは、俺だと大体分かっていた。
少しでも、自分は大丈夫だと思いたかった。
泣きたい、怖い、不安、
俺にもそのくらいの感情はあった。
レトさんたちが無事かも分からない。フジとヒラを守れるかも不安だ。
いつ奴らに殺されても、いつ誰かが感染してもおかしくない状況。
不安のあまり、その場に座り込んでしまう。
気づいたら、こーすけの背中に抱き付いていた。
「キヨ...、やっぱ、お前も怖かったんだよな。」
「...うん。」
「...キヨは先輩だからって、言い出せなかったんだろ?」
「...!!」
「フジとヒラ...、後輩の前で怖いなんて言えなかったんだもんな...」
ほんと、こーすけは何でも分かってる。
「...ほんとは、死ぬほど怖かった..」
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