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6-30 個室
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「由良も陽太様に心配されていたと知れば喜びますよ。
俺が由良を選んで個室に引きずったとき、陽太様、真っ青でしたもんね。
由良もガタガタ震えてましたけど」
目を更に糸のように細め、由良さんのことを話す萩野の周りの空気が変わる。
いつも、気配もフェロモンも匂いも纏わない萩野が少し人間味を帯びて見え、その変化が意外すぎて萩野から目が離せなくなる。
「萩野家の相手は、タチが悪すぎるんだよ。
商品扱いするくせに、加減ギリギリまで使い込む。
あの頃のお前の相手を・・・まぁ、無事ならいい」
「どこまでが身体の上限か、知ってないと商売成り立ちませんからね」
萩野はすぐにいつもの萩野に戻り、人の悪い笑みを浮かべていたけど。
陽太さんもその変化に気付いたのか、言葉を濁し態度を軟化させた。
萩野が、自分の番、由良さんの話を俺の前でしたのは今回が初めて。
萩野は、自分自身のことも自ら語ろうとはしない。
だから、今回萩野が自分の番を大切にしてるのがわかり、俺はこの場に立ち会わせてもらえて嬉しかった。
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