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こくはく
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自動で設定したスマートフォンのめざましの音で俺は目覚めた。
「…朝……」
別にあいつらが来るだけだし、髪をセットしたり片付けをしたりしなくても別に良い。
「…二度寝しよ…」
また俺の悪い癖。
俺の家に来るのが女だったらすぐ起きたのに、なんて考えた。
「……はあ……」
俺はとても大きな溜め息をついて、ベッドに寝ようとしたその時だった。
インターホンが鳴った。
俺はこの音が一番嫌いだ。
動きたくないのに動かなければならない強制される音。
「はいはい…」
重い足を動かして、ドアへ向かう。
そしてドアノブへ手をかけて、扉を開ける。
「…よお…遅刻してねえな…」
「おう、久しぶりに間に合っ……え?」
ドアの向こうにいるのはフジだけだった。
「あ?何かあるか?」
「……え、?」
目を見開いて、俺の周りを見ていた。
何があったのか、俺にはよく分からなかった。
「……あ…」
俺は今更だが気付いた。
そうだ、俺は今日こんな体になったことをフジとヒラに告白する予定だったのだ。
「………」
「………」
嗚呼、気まづいなあ。
「これは…さ」
凍ってしまいそうな空気をぶち破ったのはこの俺。
「コスプレとかじゃなくてさ、」
「…」
「マジで生えたやつなんだけど」
俺って不器用。
何を伝えたいんだよ俺は。
「……は?」
まあそうなるよな、知ってたそれくらい。
「なんなら太股とか見ます?フジさん」
「え、いや、あの」
俺はパジャマを捲って太股を見せようとした。
けれどフジは慌てて俺の手を止めた。
「いっ、いいから!!分かったからやめて、家ん中で見るから!!」
「…おう…?」
とりあえず何か伝えることはできたみたいだった。
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