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かさねる
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「…で、?」
一旦俺の家にフジを入れて、改め詳しく話そうとする。
「いやだからさ、これマジ本物…」
コードを興奮しない程度に触りフジに見せびらかす。
「コスプレでしょ?ドッキリ?」
フジは俺をすぐに疑い、カメラを探すようにキョロキョロと俺の家を見回す。
「あるわけねぇだろ馬鹿か」
俺は思ったことをその通りにフジに発言する。
まずコスプレなんかして動画投稿したくない、というのが俺としての当たり前の本音だ。
「……えぇ……」
やっぱり信じたくないのか、フジはずっと家を見回している。
「だーからねぇって。とりあえず俺のこの体理解しろ」
「はぁ…」
俺の体に生えたコードは俺の意思とは関係なく気ままにゆらゆら動く。
きもちわりぃが触らなければ別にどうってことなかった。
はずだった。
「触っていい?」
フジがコードに手を伸ばそうとする。
…駄目だ、コイツのことだからやらしく触ってくる。
そう思って、俺はフジの手を止めた。
俺は、別に何をしたわけでもない。
俺の手とフジの手が重なっただけだ。
「いっっ!?!?!?!」
フジは飛び跳ねながら悲鳴をあげた。
「…は…?」
「おま、キヨ…!ビリビリグッズ持ってんだろ、やっぱドッキリかよ!!!」
いや、俺は今ビリビリグッズなんて持ってなんかいない。
「え、いや…」
「は?」
フジは少し怒りながら楽しんでいるようだった。
違う、違う。
「俺、ビリビリグッズなんて持って、ない」
両手をフジに見せびらかして何も持っていないことを伝える。
「…え?」
フジも驚いているようだった。
俺だって驚いている。
「いや、偶然でしょ、持ってないとしても静電気…」
フジは静電気でこんな大きい電気が流れるとは思わないと言わんばかりの顔をしていた。
「…」
俺は確認すべく、黙ってもう一度フジの手と俺の手を重ねた。
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