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「...今日は雨か...」
ガラスも張られていない縁だけのコンクリートの窓を臨み雨が降っているからと言って大人しくしているかと思いきやレインコートを着込みフードを深く被り2Rは外へと足を運んでいった。
雨が降る音と自分の足音以外はなかった。
戦場にいた時の様な銃の発砲音も断末魔も叫び声も砲弾の音も昨日の様に思い出せるのに、ここにはそれはない。
人間の声も、もうここには無いんだ。
2Rは目的があって外に出ているということではないらしい。何かを探しているわけでも欲しているわけでもない。ただただ外に出向き、廃墟を歩き回っていた。
そうしているうちに随分と遠くまで来た。人類が栄えていた廃墟を抜けてやって来たのは木々たちに侵食された廃墟の森だった。
《HBS生物研究所》
2Rの記録位置情報に該当する場所は、かつて人類が生物兵器及び人体兵器を開発、製造していた場所だった。
2Rは、このに何の躊躇もなく足を踏み入れた。
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