アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
24
-
それでも
慧が好きなんだ。
「きゃっ!」
「ごめん。大丈夫?俺が前をよく見てなかったから、怪我してない?」
「は、はい……大丈夫です」
「なら、よかった」
怪我してないならよかった。
怪我さしたら大変だからね。
「あ、あの……一之瀬先輩ですよね?」
「そうだけど」
「あ、あの……相談というか……話したいことが……」
話したいこと?
慧のこと?
だったら断る。
「碧、行くぞ!」
「え?慧?あ、ごめん。今度にでも聞くよ」
今度……
自分の気持ちに整理ついたら。
やっと離してくれた。
慧の顔を見るとなぜか怒ってた。
なんで?
あ…
あの子が慧の彼女?
だから怒った顔をしてるの?
〈碧の勘違い。あの子は慧くんの彼女じゃないよ〉
っ!
兄さんの声!
「碧?」
「なんでもない」
教室に行き自分の席に座った。
「慧ちゃん一之瀬おはよ」
〈キミのせいで監視役を下されただろ!せっかくの仕事だったのに!龍樹がへましたから僕にまわってきたのに!〉
はぁぁ……
心の声が聞こえる。
今日にかぎってどうして?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 41