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どいつもこいつも
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堀さんが変なこと言い出すから、なんだか、いつもより雨宮を意識してしまってる気がする。
堀さんは変人だけど、なんだか説得力があるよね。って前いったことがあるんだけど、
「説得力あるなんてもんじゃないよ、俺は、建斗のにぶい部分を言ってあげてるだけだから。建斗の顔に、全部答えかいてあるもん」
そういって ふふって笑うものだから。またこの人は・・・なんて思いながらも、信じてしまいそうになる。
ちらっと
斜め下から仰ぎ見る顔、あれ、また身長伸びた?ふざけんな伸びんなばか。顔、見づらくなるだろ。
いっつも見てる顔、もはや見飽きてるレベルの顔なんだけど、なんだかいつもよりかっこよく見えて無性に胸が高まる。ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ。
雨宮は元々イケメン。だけど、だけど。そういうかっこよさじゃなくて、もっと内からにじみ出てる・・・って何いってんだっけ俺。なんなんだっけ俺って。何がしたいんだろう、俺って。
昨日、ヌいてもらって、抱きしめられて、キスされて、しかも相手は男で。はたまたそんな濃いことをした相手とまた何食わぬ顔して一緒に下校してる。
俺ってなんかやばくないか。どういう神経してんだろ。あ、だからにぶちんって言われたのか。軽くショック。俺にぶかったのかー・・いや、そんなことないと思う。うん。にぶいとか言われたことなかったし、うんうん。
たわいもない会話をしてると、もう俺の家の前。昨日のこと、思い出しちまう。
今日一回もキスについて話さなかったなお前。なに、考えてんの。俺のこと、どうおもってんの。
「あのさ、」
「っなに?」
ちょっと動揺しちゃって、息がつまっちまった。
「・・・・昨日のこと、さ。・・・怒ってる?」
・・・・・・・・・・・・こいつは今更、何を・・・
「・・・・怒ってたら帰りなんて待ってねーよ」
「あはははは!!それは、嘘。晴間は、もし怒ってても約束は守るからね。でも、怒ってないのは・・本当・・かな。」
俺の目をじっと見ながらそう言ってくる。
「・・なんだよ、お前も俺の顔に書いてあるとか言うつもり?」
堀さん然り。
「お前”も”って、なんだ・・・・」
眉間に皺が寄りそうになるのに気づいて慌てた。
「あーーっと!そうだそうだ、あのさ。俺って・・・にぶいと思う?」
雨宮の言葉を遮ってむりやり話題を変えた
「・・・・は。自覚あったんだ。」
眉をあげて、目をまんまるくしながら、言われた。
こいつ、ユルサン・・・。
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