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電話越しの声
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試合を見に行く約束をして、にぶいって言われたことに一発頭を軽くひっぱたいて、
その日は別れた。
来週の試合まで、これから練習が長くなるからそれが終わるまでは先に帰ってろと言われて。
・・・・別に気にしなくていいのに。
俺暇じゃん。それから五日くらい、たった。
部屋のクッションを抱きしめながら転がる。
雨宮は、俺のこと、好きなんだろうな・・・きっと。
あいつは好きじゃない奴にキスなんてしない。そんなことも堀さんに話さなかったら気づかなかった。
俺の勃起騒動から、一気に色んなことが変わってしまった気がする。
なんであんなにかっこいいのに、俺なんて好きになってんの。お前なんて学年一どころか学校一の美人とだって付き合えるのに。頭わるいなーほんと。
俺に華のハイスクールライフ、奪われちゃってもいいの?いいの、かなあ。一回手にいれたら俺、離したくなくなっちゃうけど。
今まで雨宮と会ってから、そう、中学あたりから、本当にはじめの方から。雨宮のことを思い出してみる。
色んな顔のあいつが脳内を埋め尽くす。
・・・・・・。
体育祭のときの張り切ってる顔。合唱コンクールの時の面倒くさそうな顔。
そうだ、前、バスケの試合見にいったとき、あの時は・・・負けてた、すごい接戦だったからすっげ悔しそうにしてて、うん。その時初めて。雨宮の泣いてるところを見た。
大事な試合だったらしくって、ほとんどのチームメイトは泣いていて。でも雨宮だけは、上を向いて涙を拭わなかった。
目尻からつっ、と流れるように零れていく涙はすごく、すごくキレイで。
思わず息をするのを忘れて見入っていたのを覚えてる。
俺が見た負け試合はそれだけだったけど。次も、勝てるといいな
あとは教室のなかでヘラヘラ笑っているいつもの顔と、
一緒に帰るときによく見る教室の時とは少し違う、目を弧にして笑う満面の笑み。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・うん。
なんで、なんでだろう。なんでか俺のムスコが元気になってきてしまった。
しにたい。どこで反応したんだ俺・・・・。いや、そんなの分かってるけど。・・・あり得ない
仕方なく、ズボンをごそごそ漁って取り出す。
はー男ってやんなっちゃうね。
ん、・・・・
擦る。擦る。擦る。
なんか・・・しっくりこない、な。
先端をいじっても、擦る指を速めても、裏筋を撫でてみても、なんか足りない。
なんで・・・・・
前、どうやってやったんだっけ・・・って思って思い出すと、そうだ。雨宮に、やってもらったとき・・・・・。
あの時は、あっという間にイッちゃったんだった。
その時を、思い出してもう一度擦る。雨宮の手の動きを真似てみるとむくむくと大きくなって、一気に勃ちあがったそれに、苦笑いする。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
先走りで濡れて、擦るたびに水音が鳴っていく
・・・なんかもう少しで、イけそうなのに、くっそ!!!
はあ、もう、やだ。イきたいッ!のに!!
何かが違くて、違和感がぬけなくて、上手く集中出来ない。もどかしさにだんだん焦ってきた。
早くこの熱を解放したい。その考えだけが頭を占めるようになって
気づけば俺は無意識に携帯を探って、電話帳を開いていた。ア行のそれはすぐに見つかって、画面をタップする。
『もしもし』
「あ、あまみや・・?」
『晴間?どうしたの、なんかあった?』
今日も学校では普通に話してたのに、耳元で聞こえてくる馴染みの声に、
とてつもなく、欲情した。
「っは・・いや・・・・。大したこと、ない、んだけど・・・。」
『・・なんか、してる?風邪ひいた?』
「いや。あの、さ・・・俺の、 ・・・・・・俺の名前。呼んで」
『・・・・晴間?』
「したの・・・!なまえ・・・」
『建斗』
その一言で、下半身にぶわっと熱が集まるのが分かって、手の動きを速めた。なにこれ。こんなこと・・・して、変態かもしれない。けど、だめ・・・だ。むちゃくちゃ興奮する・・・・!!
「も、っかい」
『・・けんと・・・ 建斗。』
んん!っは、やべッ!!でるっ、、ッ! あ・・・・。
手の中に勢いよく溢れ出す白い液体。
・・・・・・。
脱力。脱力。くたあって本当にそんな感じ。極限まで高まった熱が、急速に冷えてくる。
でもやめてくれ、冷静になりたくない。しにたい。今なら恥ずかしさでしねる。いや、むしろ殺してほしい。
「ご苦労。雨宮指揮官殿。二日後の試合、頑張ってくれたまえ。」
『・・は、ちょ、まっ』
ブチィ。
ごめん本当にごめん。切腹通告されてもしょうがないレベルだと思ってる。すまなかった。指揮官殿。この代償は俺のハイスクールライフを君に捧げることでチャラにしていただきたく思う。・・おこがましいかな。
・・・・・・ていうか、今のこの痴態って、元は雨宮のせいじゃね?あれ、そうじゃね?あいつがあの時俺のものなんてヌかなきゃよかったんじゃね?うわー絶対そうだわー。
分かってるギャク切れだ、でも正当な逆ギレだと言いたい。振り返ると勃起騒動のときも、キスしたことも、全部あっちが優位にことを進めてることに気づいた。ていうか、さ、あの時、アイツ。俺のフェラしてなかった?そういえば・・・・。雨宮真、君は罪人だ。これは許されない。
毎回毎回余裕の顔しやがって・・・。次は、見てろ。お前の出鼻くじいてやるから。
勝手に宣戦布告して、俺は心地よい倦怠感のなか、眠りについた。
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