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『……真白 雪乃……』
結局、普通に名前を言うことにした。
だって、何も思いつかなかったんだもん。
どっかの誰かさんが教えてくれたのは、“気に入られる方法”しか伝授してくれなかったんだもん…
何より、平凡に地味に暮らす予定だったから、こんな事に対しての回避の方法を考えてこなかったんだもん。
自己嫌悪→責任転嫁→自己嫌悪→責任…というサイクルに思考が捕らわれてしまった訳だけど…
「…真白くん…というのですね?」
コクリと素直に頷く僕。
“何事も最初が肝心!”とか言うけど、今回の場合、早々にしくじっちゃったから、今頑張ったって元には戻らないしね。
「………!」
あーぁ…。僕の平凡ライフが遠くへ霞んで行ってる。
「……くん!」
もう、僕…お家に帰りたい…。
早速、ホームシックになっちゃった…
それに…
「真白くん!!」
『ふぁい!!?』
ありゃ?
考え事してたから、“気にして”なかったけど、お兄さんの顔的に、何度も呼んでたみたいだ。
……何か用ですか?
「お話、聞いてたぁ?」
「意識、飛んでたみたいだけど?」
双子が立て続けに質問してきた。
『………』
…聞こえてましたよ、“気にして”なかっただけで。
『雅さん、伊織さん、伊澄さん、尚都さん、千尋さん、湊さん……でしょ?』
順番に名前を挙げていくと、周りが一気にしーんとした。
…というか、唖然としてる?
あと、下の名前で言ったのにはちゃんと理由がある。
皆が“下の名前でいい”とか言ってたから。
流石に先輩を呼び捨てにしたら、色んな所から反感を買いそうなので、“さん付け”にしてみました。
ちゃんと、一応考えてるんだよ?
最初は失敗したけど、今から頑張ったら少しくらいは変わるよね!
それを目指して、僕は頑張ります!!
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