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「ふ、…っ…セーフ!」
「…予鈴で焦りすぎだって。」
「羽白が走るの遅すぎるからだっての…間に合ったからいいけどさぁ。」
森宮に手を引かれてそのまま勢いよく教室に入る。
まだ予鈴だから皆もザワザワしててそんなに目立ってもないみたいだ。
あ、そうだ。
借りてた問題集授業前に返さないと。
「あ、もりみ…」
「夏希ー、月曜なのに遅刻しないの珍しいじゃん。」
「羽白と一緒だしさ。てか俺そんなに遅刻してないって。」
「嘘つけ。4週連続月曜日遅刻したくせに。」
そのまま二人で後ろの方へと行ってしまう。
俺と森宮の席は真逆だ。
学校で話すことは…ないか。
急に孤独感に襲われる。
今更、慣れてるはずなのに。
「はーしろ、おはよ!どうしたん?元気ないん?」
「へ…?三上…びっくりした。」
「ごめんごめん。もう予鈴なってるしはよ座らんと怒られるで?」
「ん、ありがと。」
三上に促され席に向かいながらも森宮の背中を目で追っていた。
きっと 俺といるよりも友達といる方がいいから。
学校では俺から話しかけないようにしておこう。
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