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僕は何も知らない。何も見てない。何も聞いていない。
知らない知らない知らない知らない知らない
もう言葉も出なかった。
足が接着剤か何かで着けられているみたいにその場から動けなくなった。
吐き気がする。
あんな2人の姿すぐに忘れたい。
思い出したくなくても それは無理やり頭に浮かぶ。
「れんっ、愛してるっっ……」
「…んぁっ、おっ俺も……ネオ、あいっ、してるっ…」
繋がっている2人。愛を伝え合う2人。
僕に気がつかないほど夢中になる2人。
こんなの変だ。こんなの可笑しい。
きっと僕を驚かす為にやった事だろう。
こんな事望まずにやったんだろう。
僕の誕生日だから。
そうだ。これが2人からのプレゼント。
これがプレゼントのはずがない。
こんなに苦しいのはきっと2人が僕を苦しめようとしてやったから。
僕なんかいらないと伝えられたんだ。
もう僕は今度こそ 1人なんだ。
何もない。こんな世界、もう……
あ………誰かが来た。
僕を助けに来てくれたの?
涙のせいで、それが誰なのか、何をしているのかよく見えない。
それでも、はっきりと伝わってきた。
……………殺意。
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