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38 好き
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*side優*
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今のこいつになら言ってもいい、と思った。
「俺、お前のこと好き。」
その言葉を聞いた瞬間、レオは俯いていた顔を上げて驚いたように俺を見つめる。
やっと見ることの出来た顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
それを見たら、笑いがこみ上げて来た。
「お前、なんて顔してんだよ。」
レオが少しでも元気になればと思って、わざとらしくあっはっはなんて笑ってみせた。
……あれ、逆効果?
レオはまた泣き出す。
でも、それを見て逆効果なんかではないと分かった。
「ふっ、へへっ」
レオが笑った。
心底ホッとした。
もう一生このままだったらどうしようなんて思ってた。
レオの泣き笑いを見て、そんな不安も吹き飛んだ。
「優さん、僕も好き
だと思う。」
……嘘だろ。こいつも俺のこと…
でも、兄貴のこと好きって………
「今日僕の誕生日なんだ。
お兄様と会った。」
誕生日だろ?嬉しいじゃねぇか。
兄貴と会えたのが本当ならもっと嬉しいだろ。
何がそんなに悲しいんだ。
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