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夏side
ホットミルクくらい自分で作れるだろうに、桜が作ると、何か違うのかな…。なんて思いながらぼんやり眺めていた
「…………おいしぃ…」
「それは良かった。疲れた?」
「……………………にぃ……にぃ…」
「子猫…。本当に疲れてるんだ…。今の仕事、大変?辞めてもいいよ。そのために……」
「それ以上はダメだ。僕が生きられなくなる」
「うん。ごめん…」
踏み込んじゃいけない、暗い所が見えた瞬間だった。
時間にして数秒…。本当少しの事だったが、その暗さは、闇をも簡単に超えてしまいそうなほど黒かった…。
「雪、たまには休みなよ」
「そうだね。それもいいかも」
「とりあえず、温泉行こうよ」
「それ、お兄ちゃんが行きたいだけだよね」
「まぁね」
今なら話題変えても大丈夫かな。それにどこかギクシャクしてる二人を見ているのは辛かったから…。
「そのホットミルクって、桜が入れると何か違うの?」
「お兄ちゃんのホットミルクは、吐くほど甘い」
「はぁ?作らせておいて、それはないでしょう!」
「それが凄く…、ホッとする……」
それを聞いて、僕も、桜もぽかんとしてしまった…。
それから、なんとも言えない暖かい感情に包まれてそれでちょっとだけ…、ホッとした…。
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