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デート
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到着した先は水族館だった。時刻は午後2時に近く、門限のある御曹司を気遣った結果だった。
「余裕あれば遊園地とかでも良かったけどね。ココでいい?」
「あ、はい…」
幼い頃に一度訪れたくらいのユキトは入館する前から辺りをキョロキョロしている。
南倉からチケットを渡されて「あ、お金」と言いかけた唇に人差し指を当てられた。ユキトの顔が燃えそうになる。どうして普通に探偵とキス出来ていたのか謎だった。
「黙って奢られてよ。デートなんだから」
――くそ…カッコいい…
わざわざ目線を合わせ眼前でニッと口角を上げる流麗な顔にユキトはクラクラする。線が細いが仕草は男らしいのだ。
恋はやはり体に悪いし人を馬鹿にするらしい。唇から離れた南倉の指が名残惜しかった。
――俺、恥ずかしい…煩悩だらけだ。こんな事してる場合じゃないのに…
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