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トラウマ
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「は、…なく、らさん……おれ、イきそ…」
「うん、いいよ…俺も、そろそろヤバいかな…外に出すからね」
「ッやだ!なか、中に、下さい…」
咄嗟の己の言葉に茹で蛸になった少年の言葉は結構な破壊力があった。腰が重くなった南倉は男の単純さに苦笑する。
「いいの?」と訊くとユキトは目を合わさぬままに何度もコクコク頷いた。
「南倉さんで…一杯になりたいです」
今までのを帳消しにしたい。上書きして欲しい。好きな人だけに満たされたい。
言外にそんな意志がある気がした。勿論そんな事にはならないのだけれど、少年が楽になるのなら構わない。
「わかった…じゃ、中に出すよ」
「はいっ…」
ここで泣きそうになるなんて我ながらおかしいとユキトは思う。でも胸は切ない程に温かくて、今なら死んでもいいと本気で思った。手を伸ばし南倉の首の後ろに回す。
「なくらさ……おれ、なくらさん、…だいすき…」
「ん…俺も、だよ…」
ユキトが再びトんだ瞬間、熱い迸りが体内に注がれた。
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