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事後
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情事後、一緒に狭い浴室でシャワーを浴びた二人はまたソファに沈む。
優しく抱かれたユキトに然程ダメージは無いが、それでも体の負担は大きい。だから移動も後処理もシャワーも髪をドライヤーで乾かすのさえ――ユキトが一人で出来ると申し出ても――南倉が行った。
少年は擽ったい気分をずっと味わう羽目になり、そして今は後ろから南倉に抱き枕のように抱えられている。
――まずい…俺、すごい恥ずかしいこと口走った気がする…
ユキトは今更ながら羞恥に蝕まれ、南倉とセックスしたという事実自体に顔が上げられなかった。しかも後処理を誰かにして貰うなど初めてで申し訳ない気もする。
しかし、当の探偵は何処吹く風で機嫌よく鼻唄を歌っていた。これも大人の余裕だろうか。なんか悔しい。
「…その曲、好きですね」
だから、ユキトも涼しい顔を装い言ってみた。
曲調がバースデーカードを燃やした時のと同じだ。探偵は「うん」とユキトの華奢な肩に顎を乗せる。
「祖父の故郷の童謡だからね。彼は純粋な外国人でさ」
「へっ?」
ユキトは何も考えず横を向き、すぐ近くにある南倉の顔に紅潮する。慌ててパッと前に向き直り「あの、じゃ南倉さんて」と誤魔化した。
「そう、俺クォーターなんだ。これも地毛」
少年の様子を茶化さず問いを拾った南倉は、ツンツンと自分の前髪を指でつついた。
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