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その男
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「え?」
「だから、その問題のDVD。どうせ全部観てないんだろ?」
実はそうだ。犯人探しの手掛かりを掴むためDVDを観ようとするけれど、いつも直ぐに限界を迎えギブアップしていた。
しかし南倉の意図が分からずユキトはキョトンとする。それに探偵は「だからね」と銀色の頭をカシカシ掻いた。
「俺が代理で観てあげるって言ってるんだよ。何か分かるかもしれないし」
南倉の意味する所をようやく理解したユキトはパッと笑顔になった。「協力してくれるんですか!?」と言うと「んー」と南倉は渋い顔をする。
「俺はあくまでユキトくんの父親を『失脚』させる為に動くから。その後は知らない」
「あーあナンパしなきゃ良かった」との探偵の後悔をヨソに、ユキトは「ありがとうございます!」と心から礼を言った。深々と頭を垂れる。
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