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調査開始
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「コレ布で拭いたりしてないよね?一応後で指紋照合してみるから。ユキトくんのも採らせて貰うよ。使用人の誰かが触ったんならその人も」
「あ、は、はい。えっと、僕だけです……え?」
ぺらぺら捲し立てるプロにユキトは狼狽しながら答え、そしてフト止まった。「あの…使用人って」と尋ねる。ユキトは両親以外の家の事を一切教えていないのだ。『大切な人』をメイドとも匂わせていない。
すると南倉は『そんな事か』と言わんばかりに肩を竦める。
「だってキミ、初対面のとき金持ち学校の制服着てたじゃん。それでなくとも筋金入りのお坊っちゃんは、そこら辺でホイホイ買い食いも寄り道もしないから現金持ってないタイプが多いし。持っててもクレカだろ?それに名字が『朝霧』とくりゃ巨大企業朝霧グループの御曹司。使用人の一人や二人や三人いて当たり前だ」
そう言うと南倉は「じゃ、観てくるから」とDVDを片手に隣室へと消えた。ユキトは口を丸く開けたままその後ろ姿を見送る。
――す、ごい…凄い!この人性格はアレだけど、何か凄い!!
ユキトが探偵を見直した瞬間であった。
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