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探偵と依頼人
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――え…?
ユキトは高速で瞬きをした。
だって、それが余りにも無邪気な顔だったから。腹黒さの影もなく営業スマイルでもなく、本当に明るい笑顔だったから。「よく知ってるね」と言う抑揚が、とても弾んでいるから。小さな子供みたいに。
――ちょっ、南倉さん…!そんな表情もすんの!?かわ…
可愛い、と思おうとしたその途中でユキトの唇に温かいものが触れる。
すぐに察したユキトは脱力した。入れられる南倉の舌の動きに合わせる。懸命に少年も絡ませるが、疲れてくるとひたすら相手の思うがままだった。
ぐるりと全体を舌が撫で、くまなく咥内を犯される。顔に似合わない南倉の激しいキスは正に食べられているようだった。
これが依頼人から探偵への報酬だ。『濃厚なキス』。
南倉はユキトの現金を貰おうとしない。「それはキミの働いた金じゃないから」と言って。だからユキトは現物を要求する探偵に素直に従った。南倉の言う事は概ね筋が通っていた。ちょっと悔しいけども。
「…『濃厚』の条件は、満たせてますか…?」
酸素不足になりそうな口付けの後、ユキトが照れ隠しに訊く。南倉はゆったりと舌で自分の唇を舐めた。なんかエロいから止めて欲しい。
「うん、めちゃくちゃ濃くて美味しいよ」と、探偵は満足げに微笑んだ。
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