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優しい恋人
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亮はいつもこうやって気遣ってくれる
正直歩けとか何か取ってこいって言われても結局動けないから意味がないけど、今までそうやられてきたから辛いなら動かなくていいよってしてくれるのが嬉しくもあるけど、同時にどうしていいのかも分からなくなる。
具合が悪い訳では無いけど今日はなんだかぼーっとする
貰ったホットミルクをじっと眺めていると
「どうした?」
って背中をさすってくれる
「あ、何でもないです!ありがとうございます!」
貰ったホットミルクを一気に飲むとお腹に入ってくる感覚が直接伝わってきて眉間にしわがよる
「なんでそうやって無理する?」
苦しくなって欲しくて渡したんじゃないって言われて申し訳なくなった
「ごめん、なさい…」
謝るとじわっと涙がうかんでいきなり不安になって体が震えだして、最近 情緒不安定だなって思う
「大丈夫だよ。怒ってない」
亮にはこんな面倒くさくてすぐ泣くようなやつ似合わないって思うけどやっぱり亮の腕の中は安心できて、その腕の中で泣くことだけが今できることだった
「季節の変わり目は不安になっちゃうこと多いんだって」
だから大丈夫ってよしよししてくれて少しほっとする
「柚、明日お仕事休む?」
「な、んで?」
「柚はお医者さんでもあるけど患者さんでもあるの。今日この調子だと明日は休んでゆっくりしてて欲しいな」
「でも、…明日、奏くんと鈴くんのカウンセリング入ってるから…」
「んー、無理はしないって約束できる?」
「…大丈夫だよ」
「じゃあ、応援する」
「それにね、明日カウンセリング受けた後に鈴くんは学校に行くって!俺、最後に鈴くんにあげようと思ってこれ作ったんですよ!」
と、一昨日頑張って作った水色のお守りを亮に見せた
「きれい。作ったの?」
「はい!お守りって本当は開けちゃダメなんですけど開けるとお手紙が入ってるんです!」
「本当、柚は仕事熱心な」
「みんなが笑ってくれるの、…嬉しいんです」
頭をくしゃくしゃ撫でられて嬉しくて目を瞑った
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